リアアクスルのオーバーホール / Rear axle rebuilding
リアブレーキのOHと並行して、リアアクスル回りのブッシュとベアリングを一通り交換。
もの凄いトルクで締まっているハブセンターのキャッスルナットは左右ともハンドツールでは緩まず、インパクトレンチで緩めた。
右のハブはすんなり抜けてきたが、左は固着したのでスライディングハンマーで引っ張り出した。姿を現したハブベアリングはおそらく新車時からのもので、乾きかけたグリスが少し残っているだけといった印象。ハブを回転させるとカラカラと乾いた音を発していたので、どのみち替え時だったと思われる。用意しておいたプラーを使って引き抜いた。
トレーリングアームとトーションプレートの位置関係をマーキングし、分解していく。トーションプレートは、ストッパーを取り外した状態で角度を測っておく。左はトーションプレート上端で30°、サイドシルで4°なので、トータルで34°・・・とヨーロッパ仕様にセットされているではないか。
トレーリングアームの前端のブッシュを抜き取り、新品をプレスで押し込む。
トーションプレートのブッシュは左右とも上方へと圧縮が進んでいるため、全て交換。だがこの作業が結構大変。元のブッシュはトーションプレートに二重成型されている構造で、本来はトーションプレートごとの交換が必要。そこでブッシュだけを社外品に組み替えるのだが、元のブッシュを取り除くには切れ目を入れたりバーナーで加熱したりと面倒な作業を伴う。
元のブッシュを除去し、シリコングリスを塗布して社外ブッシュを挿入。ブッシュの外周にもシリコングリスを塗ってトーションプレートAssyを車体に取り付け、マーキングに合わせてトレーリングアームを組み付けた。
続いてドライブシャフト。インナー・アウターのブーツとCVジョイントを交換する。シャフト本体は特に損傷もないため再使用。
シャフトの組立てはどうということはないのだが、完成したドライブシャフトAssyを車体に取り付ける作業が面倒。M8ボルトを締めこむソケットビットはいちいちブーツに干渉するし、アウター側の作業スペースは狭いし、シャフトを少しずつ回転させては締め込み順々にトルクを掛けていく必要がある。そして、工具が斜めに掛かっているとボルトの穴が変形してしまうほどの高いトルクを掛けるので、ボルトは全て新調した。